伊良子清白的緋句


伊良子清白的緋句


安乗の稚児 伊良子 清白志摩の果(はて)安乗(あのり)の小村(こむら) 早手風(はやてかぜ)巖をどよもし 柳道木々を根こじて 虛空(みそら)飛ぶ斷(ちぎ)れの細葉(ほそば)水底(みなぞこ)の泥を逆上げ かきにごす海の病(いたづき) そゝり立つ波の大鋸(おほのこ) 過(よ)げとこそ船をまつらめとある家(や)に飯(いひ)蒸(むせ)かへり 男(を)もあらず女(め)も出(い)で行(ゆ)きて 稚児ひとり小籠に坐り ほゝゑみて海に対(むか)へり荒壁の小家(こいへ)一村(ひとむら) 反響(こだま)する心と心 稚児ひとり恐怖(おそれ)をしらず ほゝゑみて海に対へりいみじくも貴き景色 今もなほ胸にぞ跳る 少(わか)くして人と行(ゆ)きたる 志摩のはて安乗の小村
【伊良子清白的緋句】

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